2021.03.12
前回はPTOTとその他業界の給料の違いについて解説をしました。
前回の記事はこちら↓
https://www.assthera.com/rehavoice/topix/topix-902
さて、皆さんはPTOTとしてどの分野で働いていますか?
また、他の分野で働いているPTOTについてどのくらい知っていますか?
自分が働いている分野、転職を考えている分野しか知らない人がほとんどではないでしょうか?
今回は働く分野での給料の違いやなぜ違うのかを解説していきたいと思います。
目次
・分野別給料相場
・なぜサービス別で差が生まれるのか
分野別給料相場
下記は日経ヘルスケアに掲載されたサービス別給料のランキングです。
1.訪問リハビリテーション 月給:30万715円
2.訪問看護 月給:27万8675円
3.クリニック 月給:26万6846円
以下サービス名のみ
4.通所リハビリテーション
5.有料老人ホーム
6.小規模多機能型居宅介護
7.ショートステイ
8.介護老人保健施設
9.病院 月給:約25万5000円
10.通所介護
11.サービス付き高齢者向け住宅
12.特別養護老人ホーム 月給:23万4992円
※今回は日経ヘルスケアの全国平均を元にしているため、働く会社や地域によってこのランキングの通りにならない可能性があります。
平均月給が1番低い特別養護老人ホームと1位の訪問リハビリテーションとは約7万円の差があります。
このランキングをみてどう感じますか?
「やっぱり訪問は給料がいいのか〜」と思う人は多いのかなと思います。
また、「サービス付き高齢者向け住宅で働く人もいるんだ」と初めて知った施設があるかもしれませんね。
ここで、「そうなんだ〜」で終わってしまった人はいませんか?
なぜこんなにも平均に差が生まれるのか?その差は埋めることはできるのか?と1歩踏み込んだことを考えることができるようになっていきましょう。
なぜサービス別で差が生まれるのか
では、同じ理学療法士なのになぜ働く分野の違いでこのような差が生まれるのでしょうか。
話を進めていく前に、皆さんは給料がどのように決められているか理解していますか?
私たちの給料は組織が生み出した利益から分配されます。
では、組織はどのように利益を上げているのでしょうか。
式に当てはめると簡単です。
利益=売上ー費用
組織の利益は売上から費用を引いた分のことです。
※正確にはこの費用の中に人件費も入りますが、今回は入らないものと考えてください。
では上の式に当てはめて、今回は訪問がどうなのかを説明していきます。
まず売上ですが、訪問は病院でのリハビリに比べると20分あたりの料金が高いです。
訪問看護からのリハビリの場合、20分あたりの利用料は、293単位(約2930円)となっています。
病院でのリハビリの場合はどうでしょう。疾患により異なりますが、1番高い脳血管疾患(Ⅰ)で245点(2450円)です。
全ての入院患者様が脳血管疾患である病院の方が少ないので、2450円以下になることも多々あります。
これらの20分あたりの料金の差が給料に反映されていると考えられます。
次に費用ですが、訪問の事業所は病院と違い高価な機械や広いスペース、清掃スタッフ等を必要としないため事業所自体の維持費が安く済むことが考えられます。
その分を人件費としてスタッフの給料に反映させることができます。
以上2つの点が訪問系の給料が高くなっている要素です。
自分の給料をあげようと思ったら、まずは組織の利益を上げなければいけません。
どうすれば組織の利益が上がるのか。皆さんも是非今の職場に当てはめて考えてみてください。
前回と今回とPTOTのお金にまつわる話をしてきました。
自分の職場や転職を考えている職場が平均と比較してどうなのかを気にしてみると良いかもしれませんね。
ではまた!
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